住宅系雑誌で、必ずと言って良いほど定期的に特集が組まれる話題といえば、
「持ち家と賃貸はどっちがお得?」。
持ち家の場合の主なコストは、購入価格に加え、定期的な修繕費用や毎年の固定資産税。
賃貸の場合のコストは、毎月の家賃、共益費に加え、住み替え時の敷金、礼金、手数料等。
生涯で計算すると、「持ち家が絶対に得だ!」とか、「いやいや、賃貸の方が得だ!」とか。
色々と結論が書かれていますね。
週間アゴラに面白い記事が載っていました。
(週間アゴラの記事より抜粋)
将来の支出は確実なのに、将来の収入は不確実。
このアンバランスさが家計リスクの根本にある。
支出の確実性をさらにアップさせるのが住宅ローンだ。
自己破産(あるいはそれに近い債務整理)でもしない限り、ローンから逃げる事は出来ない。
経営者に資金繰りと利益、優先するのはどちらか?と聞いてみれば100人中100人が資金繰りと答えるだろう。
資金繰りが止まる事は会社の破綻を意味するから、利益が出る・出ない以前の問題だ。
家計でも破綻をするのは資金繰りが止まった時だ。
持ち家と賃貸の比較では、この資金繰りという視点が圧倒的に欠落している。
「持ち家の支払い総額」が賃貸で住み続けた場合と比べて多いか少ないか、と考えている時点で、途中で支払いが出来なくなるリスクを無視している。
(中略)
家計管理は経営者と同じように、資金繰りを最優先で考えるべきだ。
確実な支出を不確実な収入でまかなう以上、支出の弾力性を失う事はリスク上昇につながる。
順調な人生を送ってきた人はリスクに鈍感な傾向にあるが、そういう人ほど高額なローンを組めるのは皮肉な話だ。
もちろん、結果的に持ち家が有利な「場合」も当然あるだろう。
これは株を買えば儲かる可能性がある、という事と同じ程度の話だ。
リスクの絡む判断で「絶対」はありえない。
持ち家に対してあまり肯定的な記事ではありませんが、住宅ローンは収益を生まない借金。
確かにローンを組んでの持ち家は「リスク」が高まるといえます。
不動産投資を行っていて、誰しも一番最初に考えるのが「リスク」。
投資家なら、自らの住まいも「リスク」の観点から考えてみる必要がありそうです。
そう考えると、不動産投資家で持ち家が欲しいなら、
まず人生を豊かにするだけの十分な収益物件(=資産)を手に入れる。
その後、住宅ローンを組んでもほとんどリスクが高まらないと判断してから自宅購入。
が理に適っているのかもです。
最初から持ち家を現金購入できるだけの体力がある人は別ですが。
あとは、持ち家最大のメリット「精神的な安心感」。
精神的感情とリスクのバランスが各々スタンス(持ち家か賃貸か)を決めているのでしょうね。
個人的には、不動産投資家なら家を安く買うスキルも持ち合わせている事を考えると、持ち家全てが「リスク」とは断言できないようにも思います。
きっといろんな考え方がありますよね。
皆様はどう思われますか?
タグ:持ち家と賃貸