更新料の悪徳スキーム

2013.08.03



数年前まで裁判で争われていた「更新料」問題。
その後最高裁の判決で、家主側が勝訴しました。


更新料訴訟 最高裁判決の要旨
2011/7/16 日本経済新聞


更新料は、期間が満了し賃貸借契約を更新する際に、賃借人と賃貸人との間で授受される。
賃料とともに賃貸人の事業収益の一部を構成するのが通常だ。

更新料の支払いにより賃借人は円満に物件の使用を継続できることからすると、更新料は、賃料の補充や前払い、賃貸借契約を継続するための対価などの趣旨を含む複合的な性質を有する。
支払いに経済的合理性がないということはできない。

一定の地域で期間満了の際、賃借人が賃貸人に対し更新料を支払う例が少なからず存在することは広く知られている。
これまで裁判上の和解などでも、更新料条項は公序良俗に反するなどとして当然に無効とする取り扱いはされなかった。

更新料条項が賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載され、支払いに関する明確な合意が成立している場合に、賃借人と賃貸人との間の情報の質や交渉力に、看過し得ないほどの格差が存在するとみることもできない。

更新料条項は、額が賃料の額や賃貸借契約が更新される期間などに照らし、高額すぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法10条にいう「民法に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの」には当たらない。

更新料条項は賃貸借契約書に一義的かつ明確に記載されており、高額すぎるなど特段の事情が存在するとはいえず、消費者契約法により無効とすることはできない




とても明快な判決要旨です。
しかし最近、新手の悪徳手口が出ているようです。


更新時期になると、「現在の家賃は高いから下げて欲しい旨」、合理的な理由と共に家主に文書送付。
当然、多くの家主は拒否して交渉が不成立。
(もし、家賃が下がればここで完了)

そこで、そのまま契約更新の書類に判子を押さず「法定更新」に持ち込む。
法定更新となれば、これ以降は「期間の定めのない契約」となり更新料を払う必要はなくなる、という論法だとか。



調べてみると、平成22年に争われた裁判で、法定更新になっても更新料を適用するとされた判例がありましたが、賃貸借契約書の中身がある程度決め手になったようです。
更新料の定めがある賃貸借契約書には下記のような一文を入れたいですね。



「契約を更新する場合(法定更新を含む)、借主は貸主に対し更新料として賃料の○か月分を支払うものとする。」



いつの時代にも悪いことを考える輩はいるものです^^;



posted by ゴン at 21:25 | Comment(2) | 脱サラ大家日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする