日本の不動産マーケット。
中長期的には、人口減少、高齢化等のキーワードが言われています。
総じて悲観的な内容が多いですね。
年始早々、暗い内容も寂しいので、明るい本を読んでみました。
日本の不動産は黄金期に突入する!
大谷 洋司 (著) 著者は証券アナリスト。
アベノミクス第2幕で、日本の不動産はこれからすごいことになる!
日本の不動産の未来は明るい!
等々、
今後の市況に対して強気で楽観的な内容が書かれています。
何点か興味深いポイントがありましたが、一番注目したのは
TPP締結の影響。
TPP締結が日本の不動産マーケットを変えるという内容がありました。
TPPの「投資」分野締結により下記の内容が変わるとか。
・借地借家法が廃止
・礼金や更新料などの日本独自の慣習は廃止
・賃料や売買価格の全面公開(不動産鑑定士の存在が有名無実化)
・不動産仲介業者の両手仲介禁止
・物件情報の一般消費者への全面公開(情報の囲い込みが不可能に)
不動産業界は未だにアナログ体質で情報の歪みが多く存在しています。
(だから我々でもお宝物件に巡り合えるのですが、、、)
TPP締結によって、こういった日本独自の不透明な商習慣が改善されるという指摘です。
著者はその対策として、近江商人の精神に学ぶべきだと語っています。
近江商人と言えば、「売り手」「買い手」「世間」の三方良し。
売り手と買い手がともに満足し、社会貢献もできるのがよい商売だと説いてます。
三方良しのビジネスモデルが、外資攻勢に対しても何ら恐れる必要はないという内容でした。
確かに商売の基本を貫けば、どの業界でも成功できますね。
少し前向きに考えられる内容の本でした。