介護保険制度改革が住宅需給を変える?
2016.03.07
今年1月。
厚生労働省が「介護保険制度の適用見直し」検討中と報道されました。
『要介護2,1(軽度者)に対してホームヘルパーが訪問介護で行っていた買い物、調理、掃除といった生活援助サービスを介護保険の給付対象から外す』
『軽度者に対するスロープや手すりをつけるといった住宅改修に対して、介護保険適用を除外』
介護保険制度がスタートしたのは2000年。
当初年間3.6兆円だった介護給付費は、現在10兆円を超えました。
今回の提言は、給付費の削減が目的。
来年、重要な政策が控えています。
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『2017年度末までに通所介護・訪問介護は地域支援事業へ移行』
事業移行をにらみ、すでに一部の訪問介護事業所が要支援者への介護サービスの提供を制限したり停止する事例が増えています。
比較的元気な高齢者の行き場が少なくなりつつあります。
不動産賃貸業と元気な高齢者。
今は家主側の都合でいまいちミスマッチですが、、、
近々、大きなうねりが起きそうな予感がしています。
木造4階建てビル
2016.03.08
全国で初めて2時間の耐火性能を持つ柱を使った木造4階建てのビル。
京都市内に竣工しました。
「京都木材会館」(京都市中京区)
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2時間燃えても木製の柱の芯の部分が残るように、木材の周りに石膏をまいて加工した建築部材を採用。
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すべて国産材を利用し、構造材には京都産のスギとヒノキを使用。
五連のスリット窓は、京町家でよく見る虫籠窓をモチーフ。
下の五連窓の周りは瓦をイメージした段々の金属板葺きを採用。
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外壁の陰影を深くして京都らしさを出しています。
延べ床面積750平方メートルで総工費2億6千万円。
100万円/坪を超えていますが、別途、国から補助金が出ているようです。
1階はテナント貸しで2階に京都木材会館事務所。
3階と4階はワンルーム10戸になっています。
勝手なシミュレーション結果だと、民間ではありえない低利回りですが、そもそも収益目的だけではないので計算自体にあまり意味がないかもですね。
リノベーションの是非
2016.03.09
最近は、空室対策の一つにリノベーションを行う方が増えました。
ネット記事やブログでも様々な事例が掲載されています。
もちろん地元関西でも。
様々な方が素敵な賃貸物件を作り上げています。
私にはとても真似できないデザインの数々。
エッセンスを拝借して、自分の賃貸物件にも生かしています。
一方、「リノベーションなんて全く意味がなかった」「掛けた費用が無駄だった」、といった意見もたまに聞かれます。
その多くが地方で賃貸業をされている方の意見。
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当然の結果だと思います。
地方物件には家賃の上限があります。
リノベーションしてもたいして家賃は上げられません。
一般的な対費用効果を考えたら、
清潔感重視のリフォームだけをして相場家賃で貸すのが一番です。
地方物件のリノベーション。
賃貸より売買の方がまだ採算が合いやすいと思います。
一方の都市部。
リノベーションした分だけ、家賃を上げられる地域がまだまだあります。
当方も昨年、京都の物件でリノベーション。
(実際はリフォームに毛が生えた程度の内容ですが、、、^^;)
それでも当初家賃より約30%家賃アップしました。
都市部(中核市:人口20万人)以上のリノベーション。
立地や間取り・ターゲットによっては、空室対策および収益アップとしてまだまだ有効になりえると思います。
リノベーションするなら、投資利回りをよく考えてから行うべきと思います。