日本の人口が減少している事実、皆さんご存じだと思います。
一方、世帯数はまだ増加しています。
高齢者一人世帯の増加と核家族化による二人世帯の増加によるものです。
少し古い資料ですが、総務省が公開している表をみると再確認できます。
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平成2年と平成22年を比較すると、一人世帯と二人世帯はそれぞれ約80%も増加しています。
一方、4人世帯以上の大家族世帯は減少。
不動産賃貸業の立場から見た場合、
シングル向け物件が有望かと言えば一概に言えないのが難しいところ。
一つは需要と供給の問題。
需要以上の供給があると、当然過剰(空室)が発生します。
今、多くの地域で供給過剰になっている実態があります。
すでに空室が多い地域にも関わらず、同じ間取りの新築アパートが建っているのを見ると心配になります。
過去に調べた時に書いたブログ記事。
着工数の約70%がシングル向け間取りでした。
↓
2013.10.17 「間取り別新築供給数推移」
二つ目は賃貸物件の広さ。
一昔前は風呂トイレ無しの四畳半なんて間取りもたくさん見かけましたが、今では3点ユニット1Kですら不人気物件。
現在のシングル向けは、30平米台の1LDKが人気の中心です。
既築物件の2DKや3DKに一人で住まれる方も増えています。
将来的には、さらに広い間取りが求められることは確実と思います。
今のファミリー向け物件が将来シングル向け物件になっていることも。
地域特性を分析しながら、より長いスパンで考察する必要がありますね。