自宅の1/5が差し押さえられる

2019.09.14



競売物件を見ていると下記のような事例、たまにあります。



家の5分の1を差し押さえられた人に降りかかった理不尽
<不動産執行人は見た40>

9/14(土) HARBOR BUSINESS Online



声を荒げる債務者に思わず共感!?

「どういうことなんですか!? だから、どうしろって言うんですか?」

この仕事では理不尽に声を荒げる債務者や占有者と出会うこともしばしばあるのだが、今回ばかりはそんな荒ぶる声にも「そりゃそうだ。アンタが正しい」と思える事案だった。

これまでに3度ばかり執行官からの説明はあったのだが、一向に理解ができないという占有者男性のため、4度目の説明が入る。

「ですから、このお家の5分の1を差し押さえさせていただきますよということなんです。5分の1と言っても家を5等分してそのうちの1つを持っていってしまうということではなく、あくまでも権利の問題なんです」

「だから、それが全くわからないって言ってんの。その5分の1の権利を譲り受けた人が“この家のトイレは今日から俺のものだ”って言ったら、俺トイレ使えなくなっちゃうの?」

「トイレがこの家の5分の1相当なのかという問題もありますが、仮に話し合いでそう決まってしまった場合には、トイレが使えないという可能性も無くはないです。けど、そう端的に行使されることも少ないと思います」

「だから、どうすりゃいいのよ……」


5人兄弟で権利保有していた家。そのうち一人が債務不履行となり……

埒が明かないため、今回の物件について、そして差し押さえ・不動産執行発生の経緯を追ってみたいと思う――。

地方都市の古びた住宅街。元々道路幅の狭い地域に無理やり築かれた住宅地であるため、セットバック(道路拡幅などのために行政の求めに応じて土地を後退させること)に応じた家、応じる約束のみの家、セットバックを想定して建てられた家が混在するという凸凹感の否めない統一感無き町並み。

そんな町並みで建物ギリギリまでのセットバックに応じた築25年の2階建てが、今回の当該物件だった。

外観からも湿気による被害が見て取れ、モルタルの外壁にはひび割れも目立つ。住んでいる占有者は40代後半の男性と奥さん、そして同じく40代後半の知人男性という3人。

当該物件は両親の他界時に兄弟5人が当分権利で相続したものだったが、当時持ち家の無かった占有者が協議の上専有するに至った。ところが、権利を有する別の兄弟が債務不履行に陥り、当該物件5分の1が差し押さえられるという危機に直面している。

よって、占有者男性に落ち度はない。しかもある日突然、家の5分の1を差し押さえると他人がズカズカ上がり込み、これに対する拒否権もないという事態であり、声を荒げた応対をしてしまうことにも納得の案件だった――。


理不尽だらけの執行手続き

「じゃあわかった。これまでウチみたいに5分の1差し押さえられた人の多くはどうなっちゃったの?」

「そうですね。こういうことはあまりお答えするべきではないのかもしれませんが」

前置きがあり、執行官から一例の紹介が入る。

「こういった権利を購入した方の多くは、実際に権利が欲しくて入札するわけではありません。権利が他人に分割されて困ってしまう方に“買いませんか”という交渉を持ちかけてきます。つまり購入後、この家に住んでいるアナタに対して“困る前に買いませんか”という具合に話を持ちかけてきたり、家賃相当額の5分の1を支払うよう求めてきたりするかもしれません」

「止めるにはどうすればいいの?」

「債権者の方に一括で債務を支払うしかありませんが、その場合権利は動かないので権利は債務者さんが持ったままになり、またいつ競売にかけられるかわかりません」

「じゃあ競売で落札すればいいってこと?」

「入札価格は安いと思いますが、記入した額より高い額を提示した人がいた場合は落札できません。無事に落札できた場合も一括で残額を収めなければなりません」

「他の人が買っちゃった場合は?」

「そうなってみなければわかりませんが、多くの場合、先程申し上げた通り“買わないか”という提案があるかもしれませんので、交渉次第で分割購入も可能になるかもしれませんし、家賃の5分の1を払えという場合は、そんなに高くない額を支払い続けることで住み続けて良いよと言ってもらえるかもしれません」


何の落ち度もないのに、打つ手なしという地獄

「他に方法があるとすれば?」

「評価額が出てから任意売却業者を挟むという方法もあるかもしれませんが、評価額を上回る色をつけてあげないと話が進まないので、競売での落札より出費が多くなる可能性もあります」

「だから、どうすりゃいいのよ…」

確かに当事者とすれば頭を抱えてしまう事案ではあるが、我々は答えを提示する立場にはないため当該物件を後にする。

今回の事例のように、落ち度無く日々を暮らしている人々に対し、突然「正解」や「最良の選択」を見出すことが難しい、“禅問答”めいた問いを投げかけるという現場に立ち会うことも少なからずある。

真っ白になってしまった頭で期間内にいずれかの選択を迫られることになるわけだが、このような事例に見事な対応ができるものはどれだけいるだろうか。もしも同様の問題が自分に降り掛かってきた場合、どのような対応をするだろうか。

そんなシミュレーションをしてみても、やはり彼と同じ言葉が脳裏に繰り返し現れ、いずれは考えることをやめてしまう。

「だから、どうすりゃいいのよ……」






お気の毒ですが、、、

これはどう考えても理不尽ではないですね。



占有するなら、両親の他界時に兄弟5人で相続するのが誤り。

家は1人で相続して残り4人は金融資産等で処理するのが正解です。



手続きを怠った自己責任だと思います。

(競売にならなくても、遅かれ早かれ必ずもめますから)



そういえば、知り合いの不動産会社がこういった物件を落札しては、

持分を売るか残りの持分を買い取るかの交渉を仕事にしています。



時間と手間は掛かるようですが、

こういった交渉を楽しんでやっているそうです。



長文ですが参考になるので転記しました。




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posted by ゴン at 17:20 | Comment(0) | 競売 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする