今朝の日経新聞に大きく掲載されていました。
読まれた方、多いと思います。
アパート急増、バブル懸念 「団塊」の相続対策で2016/7/4 日本経済新聞朝刊
不動産市場に「アパートバブル」の懸念が出ている。
団塊世代による相続対策を背景に、新設住宅着工はアパートなど貸家が2桁増と急増。マイナス金利の導入も背中を押し、銀行は資産家に向けたアパートローンに力を入れつつある。
ただ地方は人口減少の加速が避けられず、将来の危うい空室リスクもはらむ。(馬場燃、浜美佐)
「なにか土地利用でお悩みはありませんか」。地銀大手の横浜銀行が東日本銀行との経営統合を機に、5月半ばに新設した立川支店。6人の営業員が1カ月で200の個人宅を回り、4件のアパートローンを獲得した。
■貸家着工15%増
アパートといっても昔ながらの木造ではない。鉄筋コンクリートのアパート建設などを勧める。
「沿線に大学生も多く、手応えを感じている」(平間武志支店長)。対象は使わない農地などを抱える60歳超の資産家だ。
横浜銀は住宅貸し付けのうち、アパートローンの伸びが鮮明だ。2016年3月期は通常の住宅ローンが前期比1%減った一方、アパートローンは3%増。
アパートは1軒で平均1億円弱の融資を見込め、貸出金利も1%弱と0.6%前後の住宅ローンより高い。アパートを含む資産家向け融資は18年度までの3年間で約4割増の2兆6500億円を目指している。
首都圏と同様に人口増が続く沖縄県でもアパートは好調だ。沖縄銀行は16年3月末までの1年間で不動産向け融資を377億円増やしたが、このうちアパートローンが200億円を占めた。
銀行の動きを裏付けるように住宅着工も増加。5月の伸び率は持ち家が前年比4.3%にとどまるのに対し、アパートなど貸家が15%となった。
アパートが伸びた理由は2つある。
1つは団塊世代の相続対策だ。
(中略)
2つめは日銀のマイナス金利政策。
(中略)
■いずれ調整局面
同社は人口動態や建築された住宅の数をもとに、長期にわたる適正な需要値を試算。足元の動きは、バブル経済期や08年のリーマン・ショック前と似通い、供給過多の傾向がみられるという。
過去2回ともその後にやって来たのは急速な需要減。藤田氏は「今回もいずれ調整局面に入るリスクがある」とみている。
不気味に響くのが空き家の足取りだ。13年度時点で850万戸に達し、空室率は14%。
このうち半分を賃貸が占める。
日本不動産研究所の吉野薫氏は「地方では長期的な採算性が疑問の案件も増えている」と懸念する。
アパート融資をこぞって増やす地銀を金融庁も警戒している。地銀全体の預金と貸出金の差は約100兆円。
行き場のないマネーが過度に不動産に集まるリスクがある。
日銀からも「金融システム安定の観点から注視が必要」との声が聞こえ始めた。
人口減とマイナス金利政策の下で、日本経済に新たな「ゆがみ」が生じる恐れが否めない。
最近よく言われていることで、記事の内容自体は目新しくないですが、改めて転記しました。
新築が全てだめだとは思いません。
ただし明確なコンセプトは必要。
ただ建てれば儲かるという時代はとっくに終わったということですね。
【脱サラ大家日記の最新記事】