マンション音問題は共同住宅の建築が始まった当初から永遠のテーマ。
音漏れゼロには出来ないのでトラブル解決することは中々ありません。
集合住宅における音の問題の重要性について、
世の中で広く認知するきっかけとなった事件が昭和49年に発生しました。
有名な「ピアノ殺人事件」です。
神奈川県平塚市の県営団地で、下階の男性が、
ピアノの音が煩いと階上の主婦と8歳と4歳の娘の3人を刺殺した事件。
音問題が原因で人が殺されるという前代未聞の事件に世間は震撼し、
当時、新聞などで大きく取り上げられました。
その後一般社会でも集合住宅の音環境に対する意識は徐々に高まりをみせ、
上下階音に関する社会問題が提起されていくことになります。
特にじゅうたんに変わりフローリングが普及した昭和50年代頃から急増。
フローリング問題として訴訟も多数発生し、各地で社会問題化しました。
このフローリング問題は、防音型フローリングの出現で沈静化を迎えます。
フローリングの裏にクッション材を張った製品が多数販売されるようになり、
軽量床衝撃音に関するフローリング問題は収束することとなりました。
しかし近年の賃貸物件ではフローリングに変わって、
デザインの種類が豊富なフロアタイルの採用が増えてきました。
フロアタイルはフローリングより硬質&薄型で、衝撃音吸収能力が劣ります。
賃貸マンションの場合、スラブに床材を直貼りすることが多いため、
相対的にフローリングに比べ、音の問題が大きくなります。
賃貸の場合、コストとのバランスもあり、施工法に正解はありませんが、
遮音性と快適性、コストとのバランスはよく考える必要があると思います。

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